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久遠の秘録 第二章『いつか手に入れたいと願った情景』(2)

 久遠の秘録 第二章『いつか手に入れたいと願った情景(せかい)』(2)を更新。
 今回の話で、久遠の秘録の前半部分は終了です。
 後半部分の更新は、9月19日(土曜日)を予定しております。
 見てとおり二週間以上もお待たせすることになります。
 ううぅ、時間ばかり掛かって申しわけないです。
 でも見捨てないでくれるとありがたいです。


 なんかジャニーズの「山下智久」と「錦戸亮」がインフルエンザA型に感染した模様。
 え、マジで? だって「24時間テレビ」に出てたじゃん。
 どこでインフルエンザに感染したんだよ。
 ていうか二人とも、いま連ドラに出演中なのに、いったいどうなるんだ?
 ちなみにイヒダリは、錦戸くんが出演している「オルトロスの犬」を毎週かかさず見ているので、今後のTBSの対応が気になるところ。
 応援メッセージを書いて錦戸くんの病気が完治するなら、これでもか、というくらい送りまくるんだけどな。……千羽鶴でも折るか? いや折ってどうする(苦笑)。
 


 すでに世界には夕闇が訪れていた。燃える太陽も地平線に隠れてほとんど残光である。

 高町家の屋敷は、瓦で屋根を()いた木造二階建ての切妻造(きりづまづくり)。大正あるいは昭和の時代なら珍しくもない様式の家屋だが、今では観光地でしか見られない蒼然(そうぜん)たる純和風建築だ。
 バーベキュー会場の庭園には剣術の道場や、高級料亭の池を思わせるそれが配されている。その広大な敷地面積は、近代日本の住宅事情に照らせば、かなり希有な例外だろう。
 そんな仰々しい中庭に賑やかな声が響いたのは、夏目がぼんやりと屋敷を眺めていたときだった。はたと我に返って背後を振り向くと、そこには少女と子狐と太った猫の姿が。

「今ここに世紀の対決が実現。はたしてタヌキとキツネ、どちらがかわいらしいのか」
「こら小娘。言うに事欠いてなにをほざく。私はタヌキではないわ、このアホウめ!」

 無邪気に軽口を叩くヴィヴィオに、ニャンコ先生が眦をキッと吊りあげて弁駁(べんばく)する。

蒙昧(もうまい)な小娘にもよくわかるよう、噛んで含めるように説明してやる。いいか――」
「きゃー! ニャンコ先生が怒ったぁ。怖いー、かわいくないー、『久遠』の勝ちぃ~」

 ヴィヴィオの行動は早かった。子狐を抱きあげるやいなや、一目散に駆けだしたのだ。
 楽しそうな笑い声が尾を()いて遠ざかる。次の瞬間、怒れるニャンコ先生が吼えた。

「聞けッ!」

 キャッキャとはしゃぎまわる少女を、ニャンコ先生が寸胴を揺すりながら追いかける。
 まるで鬼ごっこを連想させる微笑ましい光景。しかし夏目は信じられない思いだった。
 とにかく酒が好きで、しかも食い意地まで張っているニャンコ先生が、いい匂いを漂わせるバーベキューを目の前にして追走劇に興じるとは……明日は雪が降るかもしれない。
 突然、夏目が左手に持っていた紙皿に、肉と野菜を交互に刺した串が五本のせられた。
 意表を衝かれた夏目は唖然として左隣を見やる。そこには高町なのはの得意げな笑顔。

「夏目くんって高校一年生なんでしょ? 育ち盛りなんだから、いっぱい食べなきゃね」

 なのはが、もっともらしく促してきた。いきなり増えた料理は、彼女の心遣いらしい。
 夏目の口元がひくつく。本人はふっと頬を弛めたつもりだったが、笑顔を作ることには失敗していた。虚弱そうに見られる自分の体躯には、ずいぶん前から辟易していたのだ。

「……ええ。それじゃあ、いただきます」

 夏目は愛想笑いで応じる。それから皿の上にのった五本あるうちの一本を手に持つ。
 なのはの機嫌はよかった。冗談めかした仕草で「めしあがれ」と勧めてくる。――と、

「それにしてもあの猫ちゃん……なんていうか個性的な外見をしてるよね」

 なのはが、笑顔で逃げまわるヴィヴィオのあとを追うニャンコ先生を眺めながら呟く。
 そのとき夏目は咀嚼(そしゃく)している肉を危うく吐きだすところだった。なにせニャンコ先生の噴飯物の容姿を『個性的』という感想でオブラートに包んだ猛者は初めてだったからだ。
 このタイミングで笑うと失礼かもしれない。夏目は顔を真っ赤にして笑いを噛み殺す。

「なのはさん……もっと率直に言ってもいいんですよ。あの『ブタネコ』って――」

 取り澄まして答えた次の瞬間である。夏目の額に、なにか固い物体が飛来したのは。
 夏目は痛みに悶絶しながらも、芝生に落ちたそれを拾いあげる。陶製の白いお猪口を。
 こんなものを投げつけてくる犯人など、この場では一人しか――いや一匹しかいない。
 夏目は赤くなった額を手で押さえたまま、涙を滲ませた双眸で諸悪の根源を睨んだ。

「……ニャンコ先生。陶器をぶつけるなんてひどいじゃないか。怪我したらどうする」
「ふん。おまえは自分の非才をわきまえず師匠の悪口を言った。これは当然の報いだ」

 痛みに顔をしかめた夏目が叱責するが、対面のニャンコ先生は強情に言いかえすだけ。
 その悪びれたふうもない横柄な態度に、夏目の堪忍袋の緒が音をたてて千切れる。

「ニャンコ先生がいつ、おれの師匠になったんだよ!」
「そんなの最初からに決まっておるだろうが、このアホウめ!」

 とっくみあいの喧嘩をはじめる夏目とニャンコ先生。まさしく売り言葉に買い言葉だ。
 もっとも彼らの諍いは剣呑(けんのん)なものでなく、あくまでレクリエーションの一種だったが。
 騒がしくも平和的な空気が流れるなか、なのはが含み笑いをやめて話題をひるがえす。

「それにしても驚いたのは、あの久遠が妖怪だったってことかな」

 なのはの視線が前方に向けられる。ヴィヴィオと楽しげに戯れる、愛くるしい子狐に。
 もう十年以上も昔の話。彼女は久遠――それが子狐の名前のようだ――と遊んだことがあるらしい。もちろんそれと気づいたのは、ニャンコ先生に妖の仔細(しさい)を訊いたからだ。でなければ記憶の中にいる十年前の久遠と、現在の久遠を結びつけることはできないだろう。

「すぐには信じられなかったし、それ以上に戸惑ったりしたけど。でも夏目くんとニャンコ先生の話を聞いて思い出した。いつかの子狐と甘え方が同じだということを。案の定、名前を呼んだら期待どおりの反応を返してくれたし。ああ、この子は久遠なんだなって」

 なのはの声音は懐かしさを帯びていた。まるで童心に戻ったかのような柔らかい響き。
 やおら夏目とニャンコ先生は喧嘩をやめた。むろん因縁に決着がついたからではない。
 途中で不毛なことに気づいて恥ずかしくなったのだ。穴があったら入りたいほどに。
 夏目はボサボサになった髪を撫でつけると、苦笑とも微笑ともつかない表情で呟いた。

「久遠が妖だというのは、あくまでニャンコ先生の弁です。鵜呑みにするのは危険かと」

 懐疑的な意見を述べる夏目。するとニャンコ先生のタレ目に慨嘆(がいたん)の色が浮上した。

「夏目、おまえも疑り深い奴だな。この私が、獣と妖の臭いを間違えるわけなかろう」

 さも呆れ果てたと言わんばかりに吐き捨てるニャンコ先生。その一言が闘争を再燃させる。ふたたび睨み合う夏目とニャンコ先生の視線が空間のあいだで激しく火花を散らす。
 と、いきなり夏目が左を振り向いた。ささやかな忍び笑いを聞きとがめたのである。

「なのはさんも人が悪いです。ぼくたちのやりとりを見て笑うなんて……」
「ごめんごめん。おもしろかったから、つい堪えきれなくなって」

 夏目に恨みがましく非難されて、ひよひよと肩を丸めて詫びる高町なのは。しかし、その口元には依然として意味深な笑みが貼りついていた。いたずら小僧めいた含み笑いが。

「でも夏目くんとニャンコ先生、なんだかんだ言いつつ仲がいいんだね……ツンデレ?」

 なのはが頬を弛ませたまま指摘した。が、その表情はみるみる困惑に変わっていく。

「あ、あれ? なんか無神経なことを口走っちゃった?」
「いえ、気にしないでください。ぼくらが勝手に落ちこんでるだけですから……」

 おずおずと聞いてきたなのはに対し、夏目はどんよりとした暗い顔で答える。見れば正面にいるニャンコ先生にも同じ症状が出ていた。まるで地獄の底を目前で覗いたような。
 そんな一人と一匹の様子に不安を感じたのか、なのはが「ほんとに大丈夫?」と再確認してくる。無理もない。それくらい夏目とニャンコ先生の顔色はひどい有様だったのだ。
 事実、夏目は絶望していた。ニャンコ先生と仲良しに思われたことが無念で仕方ない。
 場に気まずい沈黙が流れる。その居心地の悪さたるや、永遠の苦痛にも等しかった。

「このままじゃいけない。わたしがなんとかしないと――あ、そうだ。ヴィヴィオ!」

 その重苦しい空気に耐えかねたのだろう、なのはが落ち着きなく義理の娘を呼んだ。
 その声に応じてヴィヴィオが振り向く。義理の母親はぎくしゃくと用件を告げた。

「久遠は明日、ちゃんと八束神社に帰してあげるのよ。前足の怪我は治ったんだから」
「うん……わかった。でも今日は、いっぱい久遠と遊ぶからね。邪魔したらダメだよ」

 ヴィヴィオの声音は明らかに不服そうだった。首肯の動作も不承不承(ふしょうぶしょう)(てい)である。
 それでも反発しないで諾々(だくだく)と従ったのは、なのはの忠告に正当性を感じたからだろう。
 遊んでいるときは歳相応にしか見えないヴィヴィオ。しかし彼女には自分のわがままを封殺できる大人びたところがあった。物心ついたばかりの子供とは思えない利発さだ。
 ふいに夏目は、昔の自分を思い出す。妖怪が視えるせいで世間から白眼視された日々を。たくさんの人に疎まれた暗鬱な子供時代を。なにも知らず学ばなかった愚かな記憶を。

「……妖が視えることは、誰にも信じてもらえなかったんです」

 夏目は唐突に切りだした。なぜこんなことを言いだしたのか自分でもわからないまま。
 なのはの表情には当惑が浮いていた。にもかかわらず彼女は疑問を口にしたりしない。
 夏目の言葉にできない気持ちを酌んでくれたのだ。彼は感謝の代わりに滔々と回顧する。

「両親は早くに死んでしまったらしく、薄情ですが顔も覚えていません。そのあとは親戚中を転々としました。理由は簡単です。どこの家にもなじめなかったから。つねに妖怪が視えるぼくは、どこに行っても異端だったんです。でも当時は納得できなかった」

 望もうと望むまいと妖が視えてしまう、その日常があまりにも当たり前だったから。

「もちろん現実的な問題もありました。お金です。子供は成長するにつれて費用が嵩むようになります。はじめは同情してくれた親戚たちも、それで掌を返したように冷たくなるんです。自分たちの生活だけで手一杯なのに、他の子供の面倒なんてみられないから」

 夏目は肩を落として自嘲ぎみに笑う。さんざん愚痴を吐いたせいで憂鬱な気分だった。
 と、それまで黙って話を聞いていたなのはが、やおら神妙な顔つきで言葉をかえす。

「夏目くんは、ヴィヴィオと同じだったんだね。ひとりぼっちで淋しかったところが」
「でもヴィヴィオは素直だし良い子ですよ。少なくとも、ぼくみたいに自分の生い立ちを不幸そうに語ったり、中途半端な厭世観でグチグチ悩んだりすることもなさそうですし」

 言ってから夏目は気づいた。今の自分の台詞がヴィヴィオに対する嫉妬であることに。
 自分の言いわけに幻滅して唇を噛む夏目に、なのはが気遣うような語調で問いかけた。

「……今は? 今はどうなの? 今でも辛い目に遭いながら毎日をすごしてるの?」

 なのはが横顔を覗きこんできた。恥ずかしさで対応に窮した夏目は面を伏せてしまう。

「いいえ。今は穏やかな毎日なんです。新しい町で出逢った心優しい人たちのおかけで」
「友人帳なんか持ってるせいで、いつも妖にまとわりつかれてるがな」

 ニャンコ先生が皮肉げに混ぜ返す。いつもと変わらぬ他人の気持ちなど(おもんばか)らない風情。
 だが、その普段どおりの口調が夏目の心に安逸をもたらす。夏目はうっすらと微笑む。

「そうだな。それが玉に瑕といえば、そうなのかもしれない」
「だったら一刻も早く友人帳を私に寄こせ。そうすれば肩の荷が下りて楽になるぞ」

 調子よく催促してくるニャンコ先生に、夏目はゆるゆるとかぶりを振って拒否を示す。

「そういうわけにはいかない。友人帳は祖母の唯一の形見だし。簡単には手放せないよ」
「やっぱりだ。口では四の五の言ってても、夏目くんは、今この瞬間が楽しいんだね」

 夏目の台詞に、なのはが言葉を被せた。彼女は我が意を得たりとばかりに頷いている。
 刹那、夏目の脳裏に数多の弁明が浮かんだが、どれも適切な言語として発音されない。
 遺憾だが認めるしかなかった。なのはの指摘に同意している自分がいるということを。

「そう……ですね。ただそれを素直に認めるのは、照れくさくてたまらないですけど」

 夏目が肩をすくめて白状する。と、なのはの笑顔に母性を窺わせる優しさが閃いた。

「いままで苦しんだ分、これからはたくさん見つけられるよ。夏目くんだけの幸せを」
「……言葉って、すごいですね。人を傷つけることも、慰めることもできるから」

 夏目が感心の吐息をついた。すぐ傍らにいる鷹揚な女性に尊敬のまなざしを向けて。
 なのはがにっこりと破顔した。尻尾の長い栗色のサイドポニーが風になびいて揺れる。

「自分の想いを伝える究極の方法だからね。かくいうわたしも、何度も言葉を交わしたから、いまの友達と仲良くなれたんだ。大切なのは沈黙じゃなく、心情の吐露なんだよ」

 その悟りに逢着(ほうちゃく)するまで苦労を重ねたのだろう。なのはの台詞は妙に感慨深げだった。

「そうだ夏目くん。よかったら今日、家に泊まっていかない? ヴィヴィオも喜ぶよ」
「……は?」

 いきなりだった。それは感慨に酔いしれていた夏目の気分を台無しにするほどの提案。
 話題がとんでもないところにジャンプして、夏目は我ながら間の抜けた声で一驚する。

「それは嬉しい申し出ではあるんですけど……でも唐突に言われて困るような困らないような。とにかく気が咎めます。宿泊先のホテルには保護者代わりの友人もいますし」
「それは名取のことか? あんな無能で胡散くさい男など人知れず客死(かくし)すればいいのだ」

 あしざまな物言いでニャンコ先生が口を挟んだ。箸にも棒にもかからない罵倒である。
 夏目は呆れた顔で額を掻く。不機嫌なのはわかるが、さすがにちょっと言いすぎだ。

「おれは名取さんに迷惑をかけたくないんだ。それにしてもニャンコ先生は、まだあれを根に持ってたんだな。ペットの出入りが自由でないホテルを予約した名取さんの怠慢を」
「私の心は、人間のそれとは比べものにならないくらいデリケートでナイーブだからな。受けた屈辱は数百倍にして返さないと気がすまんのだ。まあ、それはともかくとして」

 そこで言葉を切ったニャンコ先生は、少し間を置いてから不平不満を羅列していく。

「そもそも迷惑をかけられているのはこっちのほうだ。なのに今さら名取の小僧なんぞに遠慮してどうする。だいいち、あんな不憫なホテルよりも、ここのほうが楽しそうだぞ」
「それは……そうかもしれないけど」

 夏目が歯切れの悪い相槌を打つ。途端にニャンコ先生が「そうだろう」と急きこんだ。

「名取には、またあとで電話をしてやればいい。奴にはそれで充分すぎる。――というわけだ小娘。もうしばらく世話になることにした。肉と酒をじゃんじゃん持ってこい!」

 ニャンコ先生が居丈高に命令する。まるで蕩児(とうじ)の見本さながらの恥を知らない風情。
 なのはの頬がひくひくと痙攣した。ニャンコ先生の傍若無人さに鼻白んでいるらしい。

「……もしかして小娘って、わたしのことを言ってるのかな?」
「そうだと思います。ニャンコ先生からみれば、大抵の人間は小僧とか小娘なんで……」

 なのはの疑問に答えた夏目は、揉み手でもしそうな低姿勢だった。声も極端に小さい。
 心底すまなそうに睫毛を伏せる夏目に、しかし彼女はあくまで寛容に微笑んでみせた。

「それじゃあ夏目くんも、お泊りに参加でいいのかな?」
「ご迷惑でなければ。それに久遠のことも気になりますし」

 つい久遠のことを出汁に使ってしまう夏目。他人の好意に甘え慣れてないとはいえ、もう少し泰然とできないものだろうか。こういうときニャンコ先生の厚顔が羨ましくなる。
 が、しょんぼりと嘆息する夏目とは裏腹に、なのはの瞳には歓迎の意が示されていた。

「誘ったのはこっちなんだから、そんなに気兼ねしないでいいよ。そのかわりヴィヴィオとたくさん遊んであげて。いつか思い出したときに『楽しかった』と迷えず言えるように」

 なのはが母親の表情で願意(がんい)を口にする。夏目は「はい」と淀みなくすみやかに頷いた。
 なのはが晴やかに笑う。そして彼女はコンロを囲んでいる家族のところへ歩いていく。
 そこには、なのはの両親と姉に加え、いつのまにかヴィヴィオと久遠の姿まであった。
 夏目は瞳を眇める。微笑ましかっただけではない。目の前の家族が眩しく見えたのだ。

「なあニャンコ先生。おれ、どうしてあの家族に嫉妬したのか、なんとなくわかったよ」

 ふいに独白した夏目を、ニャンコ先生が無言で仰ぎ見る。夏目は静かな口調で続けた。

「あの幸せそうな家族が、あの楽しそうな情景が、憧れるものに似ていたんだ」

 あんなふうに団欒(だんらん)できたら、きっとすごく幸福だろうと思う。他でもない藤原夫妻と。
 だから決めた。血縁関係の有無などものともしない、あの家族のように素直になろう。
 飾らない言葉こそが、人と人を結びつける確かな絆だと、なのはが教えてくれたから。
 夏目は、斯くありたいと探し求めてきた理想の家族像を、ようやく見つけた気がした。


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HN:
イヒダリ彰人
性別:
男性
趣味:
立ち読み、小説を書くこと
自己紹介:

イヒダリ彰人(あきひと)。
北海道に棲息する素人もの書き。
逃げ足はメタルスライムよりも速い。
でも執筆速度はカメのように遅い。
筆力が上がる魔法があればいいと常々思ってる。
目標は『見える、聞こえる、触れられる』小説を描くこと。

《尊敬する作家》
吉田直さん、久美沙織さん、冲方丁さん、渡瀬草一郎さん

《なのは属性》
知らないうちに『アリすず』に染まっていました。
でも最近は『八神家の人たち』も気になっています。
なにげにザフィーラの書きやすさは異常。
『燃え』と『萌え』をこよなく愛してます。

《ブログについて》
魔法少女リリカルなのはの二次創作小説を中心に掲載するサイト。
イヒダリ彰人の妄想をただひたすらに書きつらねていきます。
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