イヒダリの魔導書
Memories Off ~それから~『雅ルート』をプレイしました
これは2004年6月24日に株式会社KIDより発売された恋愛アドベンシャーゲームです。
と言ってもイヒダリが持っているのは『Memories Off ~それから~』ではありません。
2007年に発売された『Memories Off History』のほう。
1作目から5作目および4作のファンディスクを集めたwindows版です。
じつは昔に一度プレイしたことがあるのですが、ネットで偶然「メモオフの歴史(みたいな名前)」をまとめた動画を見かけて、それで当時の記憶が蘇って再プレイしたくなった。
とくに『Memories Off ~それから~』の『雅ルート』を。
このキャラのおかげでイヒダリは、『想い出にかわる君 ~Memories Off~』のショックから立ち直ることができたので、なおさら思い入れは深かったと思う。
このキャラのエンディングは本当によかった。
同シリーズの2作目とリンクしていたのもファンとしては嬉しかったですね。
そういえば水樹奈々さんの名前を知ったのも、このシリーズの2作目をプレイしてからだった。
と、これ以上は余談ですね。脱線しないうちに論旨を戻します。
【Memories Off ~それから~(雅ルートのみ)概要】
卒業を間近に控えた冬――
恋人(陵 いのり)から一方的に別れを告げられ、そうなった理由も原因も不明のまま失恋する主人公。
しばらくは義妹(鷺沢 縁)を心配させまいとして無理やり学園に通う日々が続く。
が、ひょんなことからクラスメート『藤原 雅』の“恋人役”を演じる羽目になる。
彼女は同じクラスの生徒だが、つい最近まで、ろくに話をしたことがない相手。しかも無愛想。
そのため最初は戸惑うことが多かった。
でも同じ時間を共有するうちに、お互いの内面が見えてきて、ふたりは次第に惹かれ合っていく。
主人公は“恋人ごっこ”という偽物の関係を本物にしたくなる。
けれど主人公の心の中には、いまだに元カノの存在があり。
一方の雅も家庭の事情でのっぴきならない立場にいた。
そして偽物の関係は最悪の形で終わりを迎えてしまう……
【悪かった点】
1.雅の心理描写が曖昧。
告白してきた主人公をフッたときの彼女の態度が豹変しすぎだった。
それまでは主人公のために朝食を作ってやるほどにデレていたのに。
けれど後日には一転して「やっぱり私はあなたが好き」とか言いだす始末。
これでは単なる調子の良い女にしか思えない。
雅は自分にも他人にも厳しいキャラなんじゃないの?
しかし彼女の行動は、三角関係(主人公・いのり・雅)を描写するために必要なものだったし、あの至高のエンディング(卒業式で愛を叫ぶ)を迎えるためにも欠かせないものだったので、しかたないとは思うが。
【良かった点】
1.主人公とヒロイン(雅)の仲が良くなっていく過程。
学校の屋上で一緒にお弁当を食べたり、なぎなた部の演武に協力したり、門限に遅れそうな彼女を助けたりなど――
お互いを好きになるのに、ちゃんと説得力があった。
少なくともイヒダリは納得できました。
しかし文字だけで説明すると、案外たいしたことないような……
き、気のせいですよね。
2.雅の内面を魅力的に描写していたこと。
一面だけ見るとクールでシニカル。とっつきにくい印象を受ける。
しかし実際の彼女は真面目なだけ。優しいところもあるし、厳しいが面倒見もいい。
そのツンとデレのギャップに“文化”を感じた(笑)。
とくにゲームセンターで恋占いをしたときの反応が初々しかった。
あんなふうに楽しんでくれたら、主人公じゃなくても惚れるだろう。
それくらい微笑ましかったです。
シナリオライターは“男心”をよく理解していると思う。うん。
――というわけで感想は以上です。
作品全体で見ると、当然ながら、多少の粗はあります。
でもヒロイン単体で見れば、それほど欠点がない良作です。
イヒダリは雅ルートを推していますが、もちろん他のルートも充分に楽しめます。
興味のある方はプレイしてみてはいかがでしょうか?
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プロフィール
イヒダリ彰人(あきひと)。
北海道に棲息する素人もの書き。
逃げ足はメタルスライムよりも速い。
でも執筆速度はカメのように遅い。
筆力が上がる魔法があればいいと常々思ってる。
目標は『見える、聞こえる、触れられる』小説を描くこと。
《尊敬する作家》
吉田直さん、久美沙織さん、冲方丁さん、渡瀬草一郎さん
《なのは属性》
知らないうちに『アリすず』に染まっていました。
でも最近は『八神家の人たち』も気になっています。
なにげにザフィーラの書きやすさは異常。
『燃え』と『萌え』をこよなく愛してます。
《ブログについて》
魔法少女リリカルなのはの二次創作小説を中心に掲載するサイト。
イヒダリ彰人の妄想をただひたすらに書きつらねていきます。
もちろん無断転載は厳禁。
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