イヒダリの魔導書
あなたは炎の竜に君臨する王者――
休日を利用して「サイキック戦争」を読了しました。
これは「笠井潔さん」著作のアクション小説です。
ミステリー畑の推理作家さんかと思いきや、意外にもライトノベル系の話も書いています。
氏の代表作「ヴァンパイヤー戦争」は、名前だけは知っている、という人が結構いるんじゃないだろうか。
表紙のイラストは「TYPE-MOON」の「武内崇さん」が書いています。
たぶん書店や古本屋なんかで探せば簡単に見つけられると思う。
イヒダリが読んだ「サイキック戦争」は、タイトルに偽りなく超能力者が登場します。
もちろん主人公は超能力者です。
しかも「竜拳」とかいう恥ずかしい呼称の拳法を使います。
くわえて本人の名前も「竜王翔」という厨二っぽい感じで徹底しています。
これだけ見ればギャグの領域です。
なんともオタク心をくすぐられます。
しかし肝心のストーリーは、主人公の冗談めいた設定とは裏腹に、なんとも殺伐としています。
言わなくてもわかると思いますが、人がゴミのように死んでいきます。
主人公が大切に思っている家族や恋人など、少年誌では生き残るに違いない立場のキャラですら、主人公の目の前で容赦なく殺されてしまいます。
全体的に救いのない物語という印象でした。
ふとイヒダリは――
なんとはなしに「24」という海外ドラマを思い出しました。
このドラマの主人公「ジャック・バウアー」も、「竜王翔」と同じように家族や恋人を守れません。
「守りたい人ほど守れない」という残酷な運命が似ているように感じました。
なんとなく「個人的には不幸」と言われているニュータイプみたいだった。
でも終わり方は悪くなかったと思います。
少なくともジャック・バウアーよりは幸せな結末を迎えた……かな?
そのへんは人によって見解が異なると思うので、気になる方はご自分の目で確かめてみてください。
約600ページの紙の束に凝縮された、超常の世界を目撃することができますよ。
この記事にコメントする
この記事へのトラックバック
- この記事にトラックバックする
カレンダー
Web拍手
プロフィール
イヒダリ彰人(あきひと)。
北海道に棲息する素人もの書き。
逃げ足はメタルスライムよりも速い。
でも執筆速度はカメのように遅い。
筆力が上がる魔法があればいいと常々思ってる。
目標は『見える、聞こえる、触れられる』小説を描くこと。
《尊敬する作家》
吉田直さん、久美沙織さん、冲方丁さん、渡瀬草一郎さん
《なのは属性》
知らないうちに『アリすず』に染まっていました。
でも最近は『八神家の人たち』も気になっています。
なにげにザフィーラの書きやすさは異常。
『燃え』と『萌え』をこよなく愛してます。
《ブログについて》
魔法少女リリカルなのはの二次創作小説を中心に掲載するサイト。
イヒダリ彰人の妄想をただひたすらに書きつらねていきます。
もちろん無断転載は厳禁。
《連絡先》
aki_ihidari☆yahoo.co.jp
なにかあれば上記まで。
☆を@にしてお願いします。