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なに? 「WHITE ALBUM 2」ですと!

 なんとアクアプラスが電撃PSにて、まさかの「WHITE ALBUM 2」の制作を発表。
 しかもキャラデザ&原画が「なかむらたけし」で、シナリオは「丸戸忠明with企画屋」だという。……すげぇぜ。名作の気配しかしない。パソゲーでも、ぜひ出してほしい。


 ところで。
 プリンセスラバー(ゲームの方)をプレイしました。
 もちろん動機はアニメを観たから。原作もおもしろいのかなぁ、と思って。
 CGは圧倒的に綺麗。「こもりけい」さんの名を世界に知らしめたって感じです。
 ですが、シャルロットとシルヴィアは巨乳だったせいか、なんか体格が立派に見えた。
 OPとEDの曲は「橋本みゆき」さん。どちらも名曲です。とくにOPの「プリンセスラバー」は何度聞いても飽きない。アップテンポで非常に盛りあがります。
 あと歌っている人は違いますが、感動的(?)な場面で流れる挿入歌も良い曲です。
 そんなわけで音楽面もかなり充実しています。これは嬉しい誤算でした。

 さて。
 ここから先はシナリオの感想を述べていくつもりです。
 ネタバレ有り。しかも感情的に書いてしまったので、けっこうボロクソ言ってます。
 なので人によっては、ご不快な思いをされるかもしれません。
 この先を覗きたい方は自己責任でおねがいします。(ぺこり)

 


 ご都合主義てんこもりのシナリオ。牽強付会とは、きっとこのことを言うのだろう。
 交通事故で両親を亡くし、唯一の血縁である祖父に引き取られ、はからずもセレブになるという展開に文句はない。いまどき珍しくもないし、ゆえに安定しているからだ。
 問題は、そのセレブリティ的な設定をほとんど生かしていないシナリオにある。
 そもそも、優雅な恋をなんたらとかいうキャッチフレーズを掲げているのに、その内容はどこにでもある普通の学園恋愛ADV。しかも『プリンセスラバー』というタイトルなのに、肝心のお姫様がシャルロットひとりしかいないという不思議。なんじゃこりゃ。

 純愛ゲーにしては予想以上にエロかったのは好印象。しかし逆をいえばエロがないと中身を伴わない凡作。エロのときに主人公の性格が豹変して変態紳士になるのはご愛嬌か。

 物語の序盤は、シルヴィアと根津の気取った口調が気持ち悪かった。とくに根津の言葉づかいはヒドイ。馴れるまでは、まるで新手のホモと喋っているような気がしたくらい。

 くわえて、なにかにつけて文句を言ってくる鳳条院聖華とその取り巻き連中にも辟易。
 いちおう鳳条院聖華には、主人公に対しておもしろくない感情を抱く理由があるのですが、それでも主人公の名前が「有馬」だとわかったときの対応の仕方は最悪だった。

 だがもっと最悪だったのは、そんな理不尽な感情をぶつけられているのに、とくに反発もしなければ怒りもしない主人公の卑屈さです。それどころか逆に、すごすごと肩をすくめて「ごめん」とか言い出す始末。ゲームを始めて十五分くらいで、この主人公には見切りをつけました。アニメ版のような主人公を想像すると裏切られるので注意が必要。まあ、かっこいいと思えるところが微塵もないのは、ある意味で見どころかもしれませんが。

 しかしシナリオは、各ヒロインの個別ルートに入ると、おもしろくなってきます。
 ですが、四人いるヒロインのうち三人のエンディングが似たり寄ったりだったのはマイナス。そのどれもが、主人公が「有馬」の家名を捨てて万事解決、みたいな結末でした。
 ヒロインと出会うきっかけは、主人公が「有馬」に引き取られたことなのに、ヒロインとハッピーエンドを迎えるためには「有馬」の名前が足枷になるという。
 イヒダリはてっきり、主人公は「有馬」としてがんばっていくのだとばかり思っていたので、この安直で考えなしの展開は受け入れがたいものがありました。
 四角四面の一徹者である主人公の祖父――有馬一心がことあるごとに邪魔してきたのも、三者のエンディングに多様性を欠いた要因のひとつだったかもしれません。
 たかが恋愛ひとつに大人がしゃしゃり出てきて、しかも権力を嵩に頭から抑えつけようとすれば、そりゃあ誰だって反発するし、勢いで駆け落ちを考えたりしますよ。
 そこだけは主人公に同情しました。

 全体的に微妙なシナリオですが、だらだらと続く無駄な日常描写がない構成と、誤字脱字が気にならないテキストは素晴らしいです。とくにマリアちゃんの愛らしさと子安さんの名演技には脱帽。ちなみにイヒダリは、マリアちゃんの可愛さに萌えました。

 シナリオには期待せず、あくまでヒロインとのエッチのみを楽しみたい人になら、充分にオススメできる内容です。

 

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イヒダリ彰人
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男性
趣味:
立ち読み、小説を書くこと
自己紹介:

イヒダリ彰人(あきひと)。
北海道に棲息する素人もの書き。
逃げ足はメタルスライムよりも速い。
でも執筆速度はカメのように遅い。
筆力が上がる魔法があればいいと常々思ってる。
目標は『見える、聞こえる、触れられる』小説を描くこと。

《尊敬する作家》
吉田直さん、久美沙織さん、冲方丁さん、渡瀬草一郎さん

《なのは属性》
知らないうちに『アリすず』に染まっていました。
でも最近は『八神家の人たち』も気になっています。
なにげにザフィーラの書きやすさは異常。
『燃え』と『萌え』をこよなく愛してます。

《ブログについて》
魔法少女リリカルなのはの二次創作小説を中心に掲載するサイト。
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