イヒダリの魔導書
悪辣にして猥褻
「昨夜、わたしとヴァイスくんとグリフィスくん、三人で寝室にいる夢を見たんよ」
「ちょ、それってマジですか!」
やぶからぼうに切り出したはやての言葉に、勢いこんで反応したのはヴァイスだった。
ヴァイスは鼻息を荒くしたまま、隣にいるグリフィスの耳に唇を寄せてささやく。
「ちょっと聞いたか! はやて部隊長が、俺たちと一緒にいる夢を見たってよ!」
「聞いてましたよ。でもしょせんは、ただの夢の話じゃないですか」
「まったく……おまえはどうしようもないな。本当に♂がついているのか?」
「いきなり下品なことを言わないでくださいよ。ちゃんとついてますよ」
「だったらなんだ、その淡白な反応は! 同じ寝室にいたんだぞ、はやて部隊長と。
この展開はなんかあったに決まってるだろう。――おもにスリーPとか」
「……すごい幻想力ですね。呆れを通り越して、もはや感嘆に値しますよ」
深く溜息をつくと、グリフィスが白い目で隣を見やった。だがヴァイスは気にしない。
「はやて部隊長、早く夢の続きを聞かせてください。このままじゃ生殺しっすよ」
「心配しなくても、ちゃんと話すって。……ええか、全身を耳にしてよく聞くんや」
はやてが真剣な顔になる。ヴァイスはもとより、グリフィスも固唾を呑んで沈黙する。
やがて、はやてが口を開いた。その表情は笑顔だった。ただし不吉で邪悪な。
「いやぁ、驚いたよ。なんの脈絡もなく、いきなりおっぱじめるんやからな……ヴァイスくんとグリフィスくんが。まさにハードゲイの世界やったね。すごい迫力やったわ~」
その途端、ヴァイスとグリフィスの顔色が真っ青になる。絶叫は同時にほとばしった。
『いやぁぁぁぁぁッ!』
突発的に思いついたネタ。かなり下品ですが、たまにはこんなのも書きたくなる。
あと先日、近所の書店に行ったらOn the Way to a Smile――『ファイナルファンタジー7』から『アドベントチルドレン』に至るまでの二年間の物語を綴った小説――が本棚にあってビックリしました。買おうかどうか迷ったけど千円以上もしたので見送ってしまった。
でも諦めてはいないです。だってファイナルファンタジーのファンなんだもの。
それに本書の著者であり、シナリオライターの野島一成さんは同郷だしね。
ついでに言うとイヒダリ彰人は、『ファイナルファンタジー7』の続編だけでなく『ファイナルファンタジー8』の続編も制作してほしいと願っています。祈っています。
スコールの「俺は過去形になりたくないからな!」は最高の名台詞だ。(笑)
ゆえにスコール・レオンハートよ……カムバァァァァァック!
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プロフィール
イヒダリ彰人(あきひと)。
北海道に棲息する素人もの書き。
逃げ足はメタルスライムよりも速い。
でも執筆速度はカメのように遅い。
筆力が上がる魔法があればいいと常々思ってる。
目標は『見える、聞こえる、触れられる』小説を描くこと。
《尊敬する作家》
吉田直さん、久美沙織さん、冲方丁さん、渡瀬草一郎さん
《なのは属性》
知らないうちに『アリすず』に染まっていました。
でも最近は『八神家の人たち』も気になっています。
なにげにザフィーラの書きやすさは異常。
『燃え』と『萌え』をこよなく愛してます。
《ブログについて》
魔法少女リリカルなのはの二次創作小説を中心に掲載するサイト。
イヒダリ彰人の妄想をただひたすらに書きつらねていきます。
もちろん無断転載は厳禁。
《連絡先》
aki_ihidari☆yahoo.co.jp
なにかあれば上記まで。
☆を@にしてお願いします。